転職や就活でGAB・CABに直面したとき、「何が違うのか」「どっちの対策をすればいいのか」という疑問を持つ人はとても多いです。GABとSPIは問題形式も対策方法も全くの別物です。SPIで通過できていたのにGABで落ちた、という話はよく聞きます。
GABとCABはどちらを受けるの?その違いを完全解説
GAB(Graduate Aptitude Battery)とは、日本エス・エイチ・エル株式会社(日本SHL社)が開発した総合適性検査です。主に総合商社・金融・コンサルなど大手企業の総合職採用や転職選考に使われており、8,500社以上が採用しています。言語理解・計数理解・性格検査(OPQ)の3科目で構成されており、受験形式はテストセンター型の「C-GAB」(電卓使用不可)、自宅受験型の「Web-GAB」(電卓使用可)、紙マークシート型の「ペーパーGAB」の3種類があります。
CAB(Computer Aptitude Battery)は、同じく日本SHL社が提供する、SEやプログラマーなどIT関連職の適性を診断するテストです。暗算・法則性・命令表・暗号・性格検査(OPQ)の5科目で構成されており、論理的思考力と情報処理スピードを重点的に評価します。
CABを「事務処理能力検査」と説明しているサイトの誤り
CABを「事務処理能力検査」と説明しているサイトがありますが、誤りです。CABは「Computer Aptitude Battery」、つまりIT・SE職向けのコンピューター適性検査です。事務職には別の検査が使われます。
GABとCABの違い:どちらを受けることになる?
どちらを受けるかは、志望する職種によって決まります。総合商社・外資コンサル・金融・大手メーカーの総合職を目指すならGABが中心です。IT企業やSIerでSE・プログラマーとして応募する場合はCABが課されることが多いです。
| 項目 | GAB | CAB |
|---|---|---|
| 正式名称 | Graduate Aptitude Battery | Computer Aptitude Battery |
| 日本語名 | 総合適性検査 | コンピューター適性検査 |
| 対象職種 | 総合職(商社・コンサル・金融等) | IT職(SE・プログラマー等) |
| 科目 | 言語理解・計数理解・OPQ | 暗算・法則性・命令表・暗号・OPQ |
| 受験形式 | C-GAB / Web-GAB / ペーパーGAB | Web-CAB / ペーパーCAB |
受験形式による対策の違い:C-GABとWeb-GABはここが違う
GABには受験形式が3つあります。対策方法への影響が大きいのは「電卓の使用可否」と「英語セクションの有無」です。C-GABを受ける予定なら、電卓なしの暗算練習と英語対策が欠かせません。
| 形式 | 受験場所 | 電卓 | 英語 | 所要時間 |
|---|---|---|---|---|
| C-GAB(テストセンター) | テストセンター | 使用不可 | あり | 約80分 |
| Web-GAB(自宅受験) | 自宅 | 使用可 | なし | 約80分 |
| ペーパーGAB | 会場 | 使用不可 | なし | 約90分 |
転職者向けメモ:C-GABは使い回しができる
C-GABはテストセンター方式なので、一度受験した結果を複数の企業に送信できます。複数社の選考でC-GABが課された場合、毎回テストセンターに行く必要はありません。ただし、企業が「C-GABの直近受験」を指定している場合は都度受験が必要なこともあります。選考案内を確認してください。
GABの合格ラインは何割?企業別ボーダーも紹介
GABを初めて受ける人が一番気になるのが「何割取れれば通過できるのか」という合格ラインです。「SPIと同じ感覚で臨んだら全然違って焦った」という声はよく聞きます。GABは問題形式への慣れが勝負のテストなので、対策した人とそうでない人でスコアが大きく変わります。
GABの合格ライン目安(複数の就活・転職サイト集計)
- 一般的なボーダー:正答率6〜7割
- 総合商社・外資コンサルなどの難関企業:8割以上が目安
- C-GABは難易度が高いため、5割台でも通過するケースがある
「C-GABで5割しか取れなかった…」と落ち込む人も多いですが、C-GABは難しいテストとして知られており、5割取れていれば足切りにかからない企業が多いです。まず6割突破を目標に始め、志望企業の難易度に応じて目標を引き上げていくのが現実的です。
GABの所要時間と時間配分
時間配分の感覚をつかんでおくことも大事です。GABの所要時間の目安は以下のとおりです。
| 科目 | 問題数(目安) | 制限時間 |
|---|---|---|
| 言語理解 | 約32問 | 約25分 |
| 計数理解 | 約40問 | 約35分 |
| 英語(C-GABのみ) | 約24問 | 約20分 |
| 合計(Web-GAB) | 約72問 | 約80分 |
| 合計(C-GAB) | 約96問 | 約80分 |
特に時間が足りなくなりやすいのが計数理解です。1問あたり約50秒が目安なので、グラフ・表の読み取りスピードを上げる練習を集中的にしてください。
GABの科目別対策と勉強のコツ
言語理解の対策コツ
GABの言語理解は、長文を読んで設問に答える形式です。語彙の難しさよりも、文章の構造を素早く理解できるかどうかが問われます。
コツは「設問を先読みする」ことです。長文を最初から丁寧に読もうとすると時間が足りなくなります。先に設問を確認してから、回答に必要な箇所だけを読む練習を重ねてください。問題集を繰り返すうちに、どこに注目すれば良いかが自然にわかってきます。
計数理解の対策コツ
GABの計数理解は、グラフや表から数値を読み取って計算する問題です。Web-GABは電卓が使えますが、C-GABは使えません。C-GABを受ける予定なら、暗算スピードを上げる練習が必須です。
計数で落ちやすいのは「計算ミスより時間切れ」です。すべての問題を完璧に解こうとするより、解けない問題は素早く回答して次に進む判断が大切です。問題集を時間を計りながら解く練習を最低20回こなしてください。
GAB計数のコツ:グラフの単位を最初に確認
グラフ問題で多いミスが「単位の読み違い」です(千円 vs 百万円など)。問題を読む前にまず軸の単位を確認する習慣をつけると、ミスが大幅に減ります。
英語の対策コツ(C-GABのみ)
英語セクションがあるのはC-GABだけです。Web-GABとペーパーGABには英語はありません。出題パターンが決まっているので慣れが重要です。GAB専用の問題集の英語セクションを繰り返し解くことが一番の近道です。
転職でGABを受ける人の中には「仕事で英語を使っていない」という人もいます。そういう人こそ、早めに英語セクションの問題形式に慣れておいてください。1〜2週間の集中練習でかなり変わります。
CABの科目別対策と勉強のコツ
CABはIT・SE職向けの適性検査で、GABとは全く異なる4つの問題形式(暗算・法則性・命令表・暗号)で構成されます。「時間が全然足りない」という声が多いテストです。慣れないまま本番に臨むと惨敗します。ただ、しっかり対策すれば確実にスコアが上がります。まだ間に合います。
暗算の対策コツ
CABの暗算は、四則演算(足し算・引き算・掛け算・割り算)を暗算で素早く解く問題です。1問あたりの目標時間は約15〜20秒です。最初は全然間に合わなくて当然なので、焦らないでください。毎日10〜15分間の暗算練習を2〜3週間続けるとスピードが上がります。
コツは「概算で答えを素早く絞る」ことです。15729÷321の答えを出すとき、320×50=16,000という概算から「49か50あたり」と当たりをつけてから精密計算に入ると時間を節約できます。
法則性の対策コツ
法則性は、図形や記号の変化パターンを読み取り、次に来る図形を答える問題です。知恵袋でも「法則性だけが全然できない」という質問が多い、CABの鬼門といえる科目です。
解き方のコツは「要素を一つずつ分解して確認する」ことです。図形が複数の要素(形・大きさ・向き・数など)で構成されている場合、いっぺんに見ようとせず、「形だけに着目してどう変化しているか」「次に向きだけに着目して…」と順番に分析します。時計でいえば「秒針だけ」「次に分針だけ」と注目する要素を絞ると、パターンが見えやすくなります。
命令表の対策コツ
命令表は、複数の命令(条件分岐を含む処理手順)を読んで、最終的な出力値を答える問題です。プログラミング的な思考が求められるCABらしい科目で、SEやプログラマーを志望する人には比較的なじみやすい形式です。
最初は「命令を上から順番に追う」練習を丁寧にやるのが近道です。一つ一つの条件に線を引きながら処理を追う習慣をつけてください。
暗号の対策コツ
暗号は、提示されたルール(例:AはD、BはE…というシフト)を使って文字列を変換する問題です。時間がかかりやすく、「暗号で詰まって他の問題が解けなかった」というパターンも多いです。
コツは「時間をかけすぎる問題は迷わずスキップ」することです。暗号は問題によって難易度差が大きいので、1問に30秒以上かかりそうと感じたら次へ進む判断が重要です。全問解こうとするより、解ける問題を確実に取る戦略がスコアにつながります。
性格検査(OPQ)の対応
GAB・CAB両方に含まれる性格検査(OPQ)は、正直に答えることが基本です。「良い印象を与えようと」矛盾した回答をすると、信頼性スコアが下がるリスクがあります。職種に合う傾向(SEならロジカル・課題解決志向など)を意識しつつ、自分の実際の傾向から大きく外れない回答を心がけてください。
GABとSPIはどっちが難しい?他の適性検査との比較
「GABとSPIはどちらが難しいか?」はよく聞かれる質問です。GABはSPIに比べて問題形式への慣れが必要で、C-GABの場合は電卓なしで大量の計算をこなす必要があります。対策なしで臨むとSPIより難しく感じる人が多いです。ただし、GABはスコアの分布が広くなりにくい(難しいので差がつきにくい)とも言われています。
| 検査 | 提供元 | 主な科目 | 電卓 | 主な採用企業 |
|---|---|---|---|---|
| GAB(C-GAB) | 日本SHL社 | 言語・計数・英語・OPQ | 不可 | 総合商社・外資コンサル |
| SPI3(テストセンター) | リクルートMS | 言語・非言語・性格 | 不可 | 国内企業全般 |
| 玉手箱 | 日本SHL社 | 言語・計数・英語 | 可(Web) | 大手企業・金融 |
| TG-WEB | ヒューマネージ | 言語・計数・英語 | 不可 | 外資・難関企業 |
それぞれ問題形式が大きく異なるので、複数の検査が課される場合は専用の問題集で個別に対策する必要があります。SPIの問題集でGABを対策しようとしても、形式が全く違うので効果がありません。
SPIについては適性検査SPI3対策2026|言語・非言語・性格検査完全攻略、同じ日本SHL社の玉手箱については玉手箱対策完全版2026|言語・計数・英語問題攻略法を参考にしてください。難関企業が採用するTG-WEBの対策はTG-WEB対策方法2026でまとめています。
GAB・CAB対策はいつから始めれば間に合う?
受験経験者の声や就活支援サービスの情報をもとにすると、GAB・CABの対策は受験の1ヶ月前から始めるのが推奨されます。必要な勉強時間の目安は10〜20時間です(複数の就活サイト・キャリアアドバイザーの見解に基づく)。
GAB・CAB 対策スケジュール目安
- 受験1ヶ月前:問題集購入+各科目の形式確認(3〜4時間)
- 2〜3週間前:苦手科目の集中練習(5〜8時間)
- 1週間前:時間を計りながら模擬テスト形式で演習(3〜5時間)
- 前日:苦手問題の最終確認、体調管理
苦手科目の多さによって必要な時間は変わります。でも、対策した人と始めていない人でスコアが大きく変わるテストです。今この記事を読んでいるなら、まだ間に合います。今日から始めてください。
おすすめ問題集
「これが本当のCAB・GABだ!」(SPIノートの会)
GAB・CABの対策書として最も定評があります。知恵袋でも「3〜5周するつもりでやり込もう」という声が多く、繰り返し使える解説の質が高いです。C-GABを受ける場合は、同シリーズの「これが本当のWebテストだ!(1)玉手箱・C-GAB編」も合わせて確認するといいです。
「最新最強のCAB・GAB超速解法2026年版」(高橋書店)
問題数が豊富で、速解法(時間短縮のテクニック)が充実しています。最新の出題傾向に対応しており、初めてGAB・CABを学ぶ人にも取り組みやすい構成です。
転職者向けアドバイス
転職でGABを受ける場合、就活生と同じ土俵で戦う形になる企業が多いです。新卒採用と兼用のテストセンターを使う企業では、ボーダーラインは就活生と同じです。社会人になってから計算問題から遠ざかっている人は、計数理解の暗算練習を早めに始めてください。
転職の準備全体については2026年版 転職のための自己分析方法や転職の準備2026完全版も参考にしてみてください。
まとめ|GAB・CAB対策の成功ポイント
GABとCABは、どちらも日本SHL社が提供する適性検査ですが、対象職種も問題形式も全く異なります。まず「自分が受けるのはGABかCABか」「C-GABか自宅受験か」を確認してから専用の対策を始めてください。
対策成功のポイント
- CABはIT・SE職向けのコンピューター適性検査(「事務処理能力」ではない)
- C-GABは電卓不可・英語あり。Web-GABは電卓可・英語なし
- 合格ラインの目安は6〜7割。C-GABは難しいので5割台でも通過するケースがある
- CABの時間不足は「捨て問」判断で解消できる
- C-GABはテストセンター方式なので、一度受けた結果を複数社に送れる
- 対策開始は受験1ヶ月前、勉強時間の目安は10〜20時間
- 問題集は「これが本当のCAB・GABだ!」(SPIノートの会)が定番
GABもCABも、問題形式への慣れが鍵です。一問一問を丁寧に解くよりも、時間を計りながら繰り返し解く練習をしてください。あなたの選考がうまくいくよう応援しています。
よくある質問
GABとCABはどちらを受けることになりますか?
志望職種によって異なります。総合商社・外資コンサル・金融・大手メーカーの総合職ならGABを受けることが多いです。IT企業やSIerでSE・プログラマーとして応募する場合はCABが課されることがあります。選考案内メールや企業の採用ページに「使用する検査名」が記載されているので事前に確認してください。
GABとSPIはどちらが難しい?
対策なしの場合、GAB(特にC-GAB)の方が難しく感じる人が多いです。電卓なしで大量の計算問題を解く必要があること、英語セクションがあること、問題形式がSPIと全く異なること、これらが理由です。ただし専用の問題集で対策すれば十分通過できます。SPIの問題集でGABを対策しようとしても形式が違うため効果がないので、専用の問題集を使ってください。
C-GABのスコアは他の企業の選考に使い回せますか?
C-GABはテストセンター方式なので、一度受験した結果を複数の企業に送信できます。ただし、各企業が「最新の受験結果のみ有効」と定めている場合や「C-GABの受験を必須」と指定している場合は都度受験が必要です。企業の案内文を確認してください。
GAB・CABの勉強はいつから始めれば間に合う?
受験1ヶ月前からの開始が推奨されています。必要な勉強時間の目安は10〜20時間です。特にCABの法則性・暗号、GABの計数が苦手な人は、もう少し余裕を持って始めてください。「これが本当のCAB・GABだ!」(SPIノートの会)を3〜5周こなすことを目標にするといいです。
C-GABで5割しか取れなかった場合、落ちますか?
C-GABは難しいテストとして知られており、5割台でも通過できる企業は多いです。知恵袋でもC-GABの受験者から「5割なら通過できる可能性が高い」という声が多く見られます。ただし、三菱商事・伊藤忠商事などの難関総合商社や外資コンサルでは8割以上が求められるケースもあります。まず6割突破を目標に対策を始め、志望企業の難易度に応じて目標を上げていきましょう。