求職活動実績とは、失業保険(雇用保険)の受給中にハローワークへ提出する「失業認定申告書」に記載する、認定期間中に行った就職に向けた活動の記録のことです。資格試験の受験は、厚生労働省(東京ハローワーク)のガイドラインが「再就職に資する各種国家試験、検定等の資格試験の受験等」として明記しており、条件を満たせば受験した事実だけで実績1回分になります。
この記事では、認められる資格試験の条件・具体例、失業認定申告書への書き方(記入例付き)、証明書が間に合わない場合の対処法、そして「ハローワークの担当者によって言うことが違う」という現実と安全に通す方法まで、あなたが知りたいことを全部まとめました。
資格試験が求職活動実績として認められる3つの条件
資格試験を求職活動実績にするには、次の3つを全部クリアする必要があります。ひとつずつ確認しておきましょう。
条件①「再就職に資する」試験であること
厚生労働省のガイドラインでは、求職活動実績として認められる資格試験を「再就職に資する各種国家試験、検定等の資格試験」と定めています。
この「再就職に資する」という言葉が曖昧に見えるかもしれませんが、実際の運用はかなり広く解釈されています。就職にまったく関係ない趣味の資格でも受け付けてもらえるケースがほとんどで、知恵袋でも自動車免許があっさり認められた体験談が多数あります。
「再就職に資する」の判断は本人の関連づけで決まる
「事務職での業務効率化のため」「営業職で必要だから」など、就職との関連を自分なりに説明できれば、担当者は基本的に問題にしません。
条件②「認定対象期間内」に受験していること
前回の認定日から今回の認定日の前日までの間に受験した試験だけが対象になります。この期間外の受験は、いくら書類を持参しても実績としてカウントされません。
うっかりやりがちな失敗が、認定対象期間をずれて受験してしまうケース。試験の申込みをした日ではなく、「実際に受験した日」がいつかを確認しておいてください。
試験の「受験」まで完了している必要があります
申し込んで受験しなかった場合は実績ゼロです。
条件③「受験の事実」を証明できる書類があること
受験したことを証明できる書類が必要です。ただし必須ではなく、原則として口頭申告でも問題ないとされています。念のため受験票や結果通知は認定日まで保管しておくと安心です。
各試験の証明書については、後述の「失業認定申告書への書き方」のセクションで詳しく解説します。
実績に認められる資格試験の具体例
具体的にどんな試験が認められるのか、一覧で確認しましょう。
| 試験名 | 種類 | 証明書の種類 | 認められやすさ |
|---|---|---|---|
| 日商簿記検定(1〜3級) | 民間検定 | 受験票・合格証 | ◎ 非常に認められやすい |
| TOEIC(L&R・S&W) | 民間検定 | 受験票・スコアレポート | ◎ 非常に認められやすい |
| MOS(マイクロソフトオフィス スペシャリスト) | 民間資格 | 試験終了直後の結果票・合格証 | ◎ 認められやすい(注意点あり) |
| FP技能士(1〜3級) | 国家資格 | 受験票・合格証 | ◎ 非常に認められやすい |
| 宅地建物取引士 | 国家資格 | 受験票・合格証 | ◎ 非常に認められやすい |
| 基本情報技術者試験 | 国家資格 | 受験票・合格証 | ◎ 非常に認められやすい |
| 自動車運転免許 | 国家資格 | 免許証そのもの | ○ 基本的に問題なし |
| 英語検定(英検) | 民間検定 | 受験票・合否通知 | ◎ 非常に認められやすい |
| 漢字検定 | 民間検定 | 受験票・合否通知 | △ ハローワークによって判断が異なる場合あり |
認められにくいケース・事前確認が必要なケース
就職との関連が薄い趣味系の資格(調理師・茶道・書道など)は、担当者によって判断が分かれることがあります。事前にハローワークに確認しておくのが確実です。
また、同じ試験の中に複数の科目試験がある場合でも、「1回の試験として1実績」という扱いが基本です。FP試験の学科と実技をまとめて受けても、実績は1回分です。
不合格でも実績になる?合否は一切関係なし
「落ちたら実績が取り消されるかも」と心配する人が多いですが、全然そんなことはありません。不合格でも実績は確実に残ります。
失業認定の仕組みを理解すると、なぜ合否が関係ないかがわかります。ハローワークが認定しているのは「就職に向けて積極的に活動しているか」という姿勢です。試験に落ちても、就職に向けて動いた事実には変わりありません。
Yahoo!知恵袋でも同じ質問がよく上がります。「落ちた簿記2級を再受験したら、また実績にできる?」という問いへのベストアンサーは「臆せず実績に挙げていいです」と明確に回答しています。再受験についても次のセクションのFAQで詳しく触れます。
実績が取り消されることはありません
認定日が過ぎた後に合否通知が届いて「不合格」だったとしても、実績の取り消しや返還請求は一切発生しません。
失業認定申告書への書き方(記入例付き)
資格試験を受験したら、失業認定申告書の「求職活動の内容」欄に記入します。書き方がわからなくて困っているあなたに、具体的な記入例を示します。
「求職活動の内容」欄の書き方
失業認定申告書の求職活動記入欄には、次の情報を書き込みます。
求職活動の内容:日商簿記検定2級 受験
活動年月日:〇年〇月〇日
活動先の所在地・名称:○○商工会議所
結果等:受験済み(合否未定 / 合格 / 不合格)
求職活動の内容:TOEIC L&Rテスト 受験
活動年月日:〇年〇月〇日
活動先の所在地・名称:○○試験会場(テストセンター名)
結果等:受験済み
求職活動の内容:MOS Word 2019 受験
活動年月日:〇年〇月〇日
活動先の所在地・名称:○○テストセンター
結果等:受験済み
証明書類の準備(試験別の違い)
証明書類は必須ではありませんが、担当者に確認を求められることがあります。試験ごとに準備できるものが違うので確認しておきましょう。
| 試験 | 当日に入手できるもの | 後日入手できるもの | 認定日に間に合わない場合 |
|---|---|---|---|
| 日商簿記 | 受験票(試験後も手元に残る) | 合格証(合格者のみ) | 受験票で対応可 |
| TOEIC | 受験票(要コピー取得) | スコアレポート(約1か月後) | 受験票コピーで対応可 |
| MOS | 試験終了直後に結果票を全員受け取れる | 合格証(4〜6週間後、合格者のみ) | 結果票で対応可(合否記載) |
| FP技能士 | 受験票 | 合格証(合格者のみ) | 受験票で対応可 |
| 自動車免許 | 免許証そのもの(試験合格後交付) | — | 免許証提示でOK |
結果票が受験の証明になります
MOSは試験終了直後に合否と点数が記載された結果票を全員がもらえます。合格証が届く前でも、この結果票が受験の証明になります。合格証の到着を待たずに認定日を迎えても問題ありません。
窓口でNGと言われたらどうする?
正直に言います。ハローワークの窓口担当者によって、言うことが違う場合があります。
Yahoo!知恵袋では「MOS試験の受験が実績に入らないと言われた」という体験談が複数見られます。これは担当者が誤った情報を伝えたか、担当者による判断の差が生じているケースです。
なぜ担当者によって違うのか
ハローワークの窓口担当者は全員が同じマニュアルで動いているわけではありません。「再就職に資する」の解釈が担当者ごとにぶれることがあり、特に民間資格(MOS等)は判断が分かれやすい傾向があります。
厚生労働省のガイドラインでは民間資格の受験も明確に含まれているのですが、担当者がその認識を持っていないことがあるんです。
NGと言われた場合の対処法
「この試験は実績にならない」と言われたら、次の手順で対処してください。あなたは泣き寝入りする必要はありません。
- まずはその担当者に「厚生労働省のガイドラインでは民間の検定試験も含まれると理解しているのですが、確認していただけますか?」と穏やかに伝える
- それでも認めてもらえない場合は「上席の方に確認していただけますか?」と申し出る
- 管轄のハローワークで解決しない場合は、都道府県の労働局に問い合わせる
受験前にハローワーク窓口で確認しておくこと
担当者に口頭でOKをもらったうえで受験すれば、後から「認められない」と言われるリスクを大幅に下げられます。確認した日付と担当者名をメモしておくと、いざというときの裏付けになります。
資格試験と転職フェア、どちらが使いやすい?
「資格試験と転職フェア、どっちが楽に実績を作れる?」という疑問もよくあります。それぞれの特徴を比較してみましょう。
| 比較項目 | 資格試験 | 転職フェア(合同企業説明会) |
|---|---|---|
| 実績として認められるか | ◎ 条件を満たせば確実 | ◎ 個別相談ありなら確実 |
| 事前準備 | 申込みが必要(数週間前から) | 当日参加も可能なことが多い |
| 費用 | 受験料がかかる(数千円〜) | 多くは無料 |
| 時間 | 試験時間(1〜3時間程度) | 数時間(移動含む) |
| 証明書類 | 受験票の保管が必要 | 参加証・スタンプなど会場でもらえることが多い |
| 転職活動への実益 | ◎ 資格取得で転職に直結 | ○ 企業・業界研究に役立つ |
| 実績作りの手軽さ | △ 試験日程に左右される | ◎ 開催頻度が高い |
「実績作りだけが目的」という状況であれば、転職フェアや職業相談の方が手軽です。資格試験は受験料もかかるし、日程も限られています。
一方、「どうせ受験する予定の試験がある」なら、それを実績に使わない手はありません。費用ゼロで実績を1回追加できる最高の手段になります。
実績が足りなくて困っているなら、求職活動実績が足りない場合の対処法も参考にしてみてください。転職フェアや職業相談を活用する具体的な方法を解説しています。
よくある疑問にまとめて回答
再受験でも実績として使える?
使えます。不合格で再受験した場合も、受験のたびに1回の実績としてカウントされます。
Yahoo!知恵袋の回答でも「再受検が認められなくなる制約は全く聞きません。臆せず実績に挙げていいです」と明確に回答されています。同じ試験を何度受けても、受験した事実がある限り毎回実績になります。
試験の「申込み」だけでもOK?
申込みだけでは実績になりません。「受験」まで完了している必要があります。申し込んで当日に体調不良で欠席した場合は、残念ながら実績としてカウントされません。
証明書が認定日に間に合わない場合は?
ほとんどの場合、受験票か受験日がわかる書類があれば対応できます。口頭での申告でも受け付けてもらえることが多いです。
MOSのように試験終了直後に結果票がもらえる試験は、それを持参すれば解決します。TOEICのように受験票を試験会場で回収される場合は、事前にコピーを取っておくと安心です。
職業訓練校の選考試験は実績になる?
なります。職業訓練の申込み・願書提出と同様に、選考試験も求職活動実績としてカウントされます。職業訓練受講中はそもそも「実績2回以上」の義務が免除になるので、受講開始後は気にしなくてよくなります。
試験の勉強期間は実績になる?
勉強しているだけでは実績になりません。あくまでも「受験」した事実が必要です。試験勉強中の日々は実績にはカウントされないので、実際に受験することが前提です。
どんな資格でも実績にしていい?
基本的には「就職に関連する資格」であれば認められやすいですが、趣味の域を出ない資格は担当者によって判断が分かれることがあります。不安なら事前確認が一番確実です。自動車免許は就職との関連が薄くても「問題なくカウントできる」という事例が知恵袋でも多数報告されています。
資格試験以外で実績を作る方法【当日OK】
資格試験は日程が決まっていて、すぐには使えないことも多いですね。実績が急に必要になった場合のために、他の方法も覚えておきましょう。
ハローワークでの職業相談は当日でも実績になる方法の代表格です。窓口で「希望する職種の求人状況を聞かせてください」と言うだけで15分ほどで1回分の実績が作れます。
転職エージェントが開催するオンラインセミナーも有効です。自宅から参加できて、1回受講すれば1回の実績になります。dodaやワークポートが定期的にセミナーを開催しています。
セミナー受講だけでの実績作りを検討している場合は、注意点も含めて詳しく解説した記事を読んでみてください。
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資格試験を実績に使うときの要点まとめ
求職活動実績に資格試験を使うための要点をまとめます。
認められる3つの条件
- 「再就職に資する」試験であること(簿記・TOEIC・MOS・FP・自動車免許など)
- 認定対象期間内に「受験」していること(申込みだけではNG)
- 受験の事実を証明できる書類があること(受験票・結果票など、必須ではない)
覚えておきたいポイント
- 不合格でも実績は確実に残る。合否は完全に無関係
- 同じ試験の再受験も毎回実績にカウントされる
- MOSは試験終了直後に結果票を全員もらえるので証明書問題は起きにくい
- 担当者によって判断が違う場合がある。事前確認が最も安全
すでに受験予定の資格試験があるなら、それを実績に使わない理由はありません。勉強の成果を実績にも変えて、賢く転職活動を進めていきましょう。あなたの転職活動を応援しています!