「速さの問題は久しぶりに見ると焦りますよね」。でも大丈夫。はじきの公式さえ思い出せば、あとはパターンを覚えるだけです。旅人算・通過算・流水算・平均速度まで、例題つきで完全攻略していきましょう。
速さ・距離・時間の問題は、SPI非言語パートの中で推論と並ぶ最頻出分野です。テストセンター形式では1〜2問はほぼ確実に出題されるので、ここを落とすのはもったいないですよね。
社会人になると「時速」「分速」なんて言葉を使う機会がほとんどないので、公式自体を忘れている人も多いかもしれません。でも安心してください。速さの問題は6つのパターンに分かれていて、それぞれの解法を覚えてしまえば、1問1分ペースで解けるようになりますよ。
非言語で必ず出る分野
目標解答時間の目安
基本・旅人算・通過算・流水算・平均速度・単位変換
パターン暗記で安定得点
問題文を見た瞬間に「これは旅人算だな」「通過算だな」と判別できれば、あとは公式を当てはめるだけ。パターンを見抜く練習が最も効果的な対策法です。
| パターン | 出題頻度 | 難易度 | キーワード |
|---|---|---|---|
| 基本計算(はじき) | ★★★ | 初級 | 距離・速さ・時間の直接計算 |
| 旅人算・出会い | ★★★ | 中級 | 向かい合う、速さの和 |
| 旅人算・追いかけ | ★★★ | 中級 | 追いかける、速さの差 |
| 通過算 | ★★☆ | 中級 | 電車の長さ、トンネル |
| 流水算 | ★★☆ | 中級 | 川の流れ、上り下り |
| 平均速度 | ★★★ | 中級 | 往復、調和平均の罠 |
まずは基本中の基本、「はじき」の公式を確認しましょう。学生時代に習ったあの三角形の図、覚えていますか? 速さの全問題はこの公式がベースなので、ここだけは絶対に外さないようにしましょう。
距離 = 速さ x 時間
「は」x「じ」で「き」
速さ = 距離 / 時間
「き」/「じ」で「は」
時間 = 距離 / 速さ
「き」/「は」で「じ」
km/h と m/分が混在する問題は、どちらかに揃えてから計算するのが鉄則です。単位バラバラのまま式を立てるのが転職者の最多ミスです。
| 変換 | 方法 | 覚え方・例 |
|---|---|---|
| km/h → m/分 | x 1000 / 60 | 時速60km = 分速1000m |
| m/分 → km/h | x 60 / 1000 | 分速200m = 時速12km |
| km/h → m/秒 | / 3.6 | 時速36km = 秒速10m(暗記推奨) |
| m/秒 → km/h | x 3.6 | 秒速20m = 時速72km |
| 時間 → 分 | x 60 | 2.5時間 = 150分 |
時速36km = 分速600m = 秒速10m。この1セットを覚えておくだけで、通過算の速度変換がぐっと楽になります。36の倍数(72, 108など)は頻出です。
時速54kmの電車が2時間30分走った。走った距離は何kmか。
A. 108km B. 120km C. 135km D. 140km
「2時間30分」を「2.5時間」に変換するのがポイントです。「30分 = 0.5時間」を忘れて「2.3時間」と計算してしまうミスが本番では意外と多いんですよ。
分速80mで歩く人が1.2km歩くのにかかる時間は何分か。
A. 10分 B. 12分 C. 15分 D. 18分
km と m が混在している問題は、まずどちらかに合わせましょう。速さが「分速 m」なので、距離も m に揃えるのが自然です。
旅人算は「2人が動く」問題です。向かい合って進むなら速さの和、同じ方向に進むなら速さの差がカギになります。このルールさえ覚えれば、あとは「はじき」に当てはめるだけですよ。
2人の間の距離が「速さの和」で縮まる
時間 = 距離 / (速さA + 速さB)
2人の間の距離が「速さの差」で縮まる
時間 = 距離 / (速い人 - 遅い人)
先に出発した人が進んだ距離を引いてから計算する
この2つのキーワードだけ覚えてください。問題文に「向かい合って」とあれば速さの和、「追いかけて」とあれば速さの差。迷ったときは「2人の距離は縮まっているか?」と考えると整理しやすいです。
2800m離れた地点からAとBが向かい合って歩き出す。Aは分速60m、Bは分速80mで歩く。2人が出会うのは何分後か。
A. 15分後 B. 17分後 C. 20分後 D. 22分後
向かい合って歩くので「速さの和」で2人の間の距離が縮まります。出会い問題は「和」がキーワードです。
8km離れたPQ間でAはP地点から時速4km、BはQ地点から時速6kmで向かい合って同時に出発した。2人が出会うのはP地点から何kmの地点か。
A. 2.6km B. 3.2km C. 3.5km D. 4.0km
「出会う地点」を聞かれたら、まず出会う時間を求めて、それぞれが進んだ距離を計算します。先に時間を出すのが手順の鉄則ですね。
弟は分速60mで先に歩き出した。5分後に兄が分速80mで追いかけた。兄が弟に追いつくのは、兄が出発してから何分後か。
A. 10分後 B. 12分後 C. 15分後 D. 18分後
追いかけ問題の手順は「先行距離を求める → 速さの差で割る」。この2ステップを反射的にできるようになれば、本番でも迷いません。
周囲2400mの円形コースをAは分速80m、Bは分速60mで同じ地点から同じ方向に同時に出発した。AがBに初めて追いつくのは何分後か。
A. 60分後 B. 80分後 C. 100分後 D. 120分後
円形コースの追いかけ問題では「差がコース1周分になったとき追いつく」と考えます。先行距離がコース1周と同じ、という発想がコツですね。
通過算は「電車の長さ」を考えに入れるのがポイントです。「電車がトンネルを通過する」と言われたら、先頭がトンネルに入ってから最後尾が出るまでの距離を考えなければなりません。ここを忘れてトンネルの長さだけで計算してしまうのが、最も多い間違いなんです。
通過距離 = 電車の長さだけ
(電柱・人の幅は無視)
通過距離 = 電車の長さ + 橋・トンネルの長さ
すれ違い距離 = 電車Aの長さ + 電車Bの長さ
電車の長さは「m」、速度は「km/h」で与えられることがほとんどです。km/h を m/秒 に変換するときは「3.6で割る」。時速72km = 秒速20m は頻出なので丸暗記がおすすめです。
長さ150mの電車が時速72kmで走っている。長さ450mのトンネルを通過するのに何秒かかるか。
A. 25秒 B. 30秒 C. 35秒 D. 40秒
「通過する」とは先頭がトンネルに入ってから最後尾が抜けるまで。だから電車の長さ + トンネルの長さが通過距離になります。ここが通過算の核心です。
ある電車が電柱を通過するのに8秒かかった。電車の速度は時速90kmである。電車の長さは何mか。
A. 150m B. 180m C. 200m D. 220m
電柱やホームの人を通過するときは、電車の長さだけが通過距離です。橋やトンネルの通過と混同しないようにしましょう。
長さ200mの電車A(時速72km)と長さ150mの電車B(時速54km)が向かい合う方向で走っている。すれ違いにかかる時間は何秒か。
A. 8秒 B. 10秒 C. 12秒 D. 14秒
「向かい合う」なら速さの和、「同方向で追い越す」なら速さの差。旅人算と同じ考え方が使えるのがわかりますね。通過算は旅人算の応用版なんです。
流水算は「川の流れ」を考慮する問題です。下り(流れと同じ方向)は速くなり、上り(流れに逆らう)は遅くなります。エスカレーターや動く歩道の問題も、考え方は全く同じですよ。
実際の速さ = 静水時の速さ + 流れの速さ
流れに乗るから速くなる
実際の速さ = 静水時の速さ - 流れの速さ
流れに逆らうから遅くなる
静水時の速さ = (下り + 上り) / 2
流れの速さ = (下り - 上り) / 2
上りの速さと下りの速さが与えられたら、「足して2で割る = 静水時の速さ」「引いて2で割る = 流れの速さ」。このペアを覚えておくだけで流水算の半数は解けます。
あるボートが川を上るとき時速6km、下るとき時速10kmで進む。このボートが静水時に進む速さは何km/hか。
A. 7km/h B. 8km/h C. 9km/h D. 10km/h
逆算の公式を覚えていれば一瞬で解けますね。検算として「下り = 8 + 2 = 10km/h」「上り = 8 - 2 = 6km/h」と確認できます。
静水時に時速8kmのボートで流速2km/hの川を15km上るのに何時間かかるか。
A. 2時間 B. 2.5時間 C. 3時間 D. 3.5時間
流水算のポイントは「まず実際の速さを求めてから、はじきの公式に当てはめる」こと。2段階で考えれば迷いませんよ。
分速60mで動くエスカレーターの上を分速40mで歩いて上る。エスカレーターの長さが50mのとき、何秒で上れるか。
A. 25秒 B. 30秒 C. 37.5秒 D. 50秒
エスカレーターを上る方向に歩く = 流水算の「下り」と同じです。動く歩道、エスカレーターなど、日常的なテーマで出題されることもありますが、公式は全く同じですよ。
平均速度の問題は、速さ分野の中で最もひっかかりやすいテーマです。「往復の平均速度を求めよ」と言われて、行きと帰りの速さを足して2で割ってしまう人が本当に多いんです。でもこれ、絶対に間違いなんですよ。
平均速度 = 全体の距離 / 全体の時間。これが唯一の正しい公式です。「足して2で割る」(算術平均)を使うと、正解より大きい値が出てしまいます。SPIでは算術平均が誤答の選択肢に入っていることが多いので要注意です。
距離が具体的に書かれていない問題では、2つの速さの最小公倍数を仮の距離としましょう。計算がきれいに割り切れて、ミスが減ります。
A地点からB地点まで時速40km、帰りは時速60kmで往復した。この往復の平均速度は何km/hか。
A. 48km/h B. 50km/h C. 52km/h D. 54km/h
「(40 + 60) / 2 = 50km/h」が誤答として用意されています。この選択肢を選んだ人が最も多いと言われるほど、ひっかかりやすい問題です。必ず「全距離 / 全時間」で計算しましょう。
P地点からQ地点へ行くのに、時速50kmで走ると予定より20分遅れ、時速60kmで走ると予定より10分早く着く。P地点からQ地点までの距離は何kmか。
A. 100km B. 120km C. 150km D. 180km
「予定より遅れ/早い」の差から距離を求める問題は、時間差を方程式にして解きます。分数計算が少しだけ必要ですが、パターンを覚えてしまえばスムーズに解けますよ。
速さの問題で転職者がやりがちな失敗パターンを5つまとめました。「自分もやりそうだな」と感じたものは、本番前に意識しておくだけでミスを防げますよ。
km/h と m/分が混在する問題で、そのまま式を立てて計算する。これが最も多い失敗です。対策:問題を読み終えたら、最初に「全部m/分に揃えよう」「全部km/hに揃えよう」と声に出して確認する習慣をつけましょう。
「トンネルの長さ = 通過距離」と思い込んでしまう。対策:通過算を見たら「電車の長さを足すかどうか?」を真っ先に確認。「通過 = 先頭が入ってから最後尾が出るまで」と唱えましょう。
算術平均(単純平均)を使ってしまう。対策:平均速度の問題は「必ず距離を仮置きして全時間を出す」ことをルーティン化する。答えは必ず算術平均より小さくなることも覚えておきましょう。
「和」を使うべきところで「差」を使ってしまう(またはその逆)。対策:問題文の「向かい合って」「追いかけて」「同じ方向に」といったキーワードに線を引く習慣を。向かい合い = 和、同方向 = 差、です。
「2時間30分 = 2.3時間」「1時間20分 = 1.2時間」と計算してしまう。対策:分を時間に変換するときは「分 / 60」を徹底する。30分 = 30/60 = 0.5時間、20分 = 20/60 = 1/3時間です。
ここまでの内容が身についたか、各パターンから1〜2問ずつチャレンジしてみましょう。制限時間は1問あたり1分が目安です。正解を見る前に、自分で解いてみてくださいね。
240kmの道のりを3時間で走った場合、平均速度は何km/hか。
A. 60km/h B. 70km/h C. 80km/h D. 90km/h
速さ = 距離 / 時間 = 240 / 3 = 80km/h。はじきの基本中の基本です。
AはB地点から分速70m、BはA地点から分速80mで向かい合って同時に出発した。AB間の距離は1500mである。何分後に出会うか。
A. 8分後 B. 10分後 C. 12分後 D. 15分後
速さの和 = 70 + 80 = 150m/分。時間 = 1500 / 150 = 10分後。出会い問題は「速さの和」がキーワードです。
長さ120mの電車が時速108kmで走っている。長さ480mの鉄橋を通過するのに何秒かかるか。
A. 16秒 B. 18秒 C. 20秒 D. 22秒
速度変換:108 / 3.6 = 30m/秒。通過距離 = 120 + 480 = 600m。時間 = 600 / 30 = 20秒。
静水時に時速12kmで進むボートが、流速3km/hの川を下るとき何km/hで進むか。
A. 9km/h B. 12km/h C. 15km/h D. 18km/h
下りの速さ = 静水速度 + 流速 = 12 + 3 = 15km/h。「川下り = 速くなる」のが直感的にも正しいですよね。
行きは時速30km、帰りは時速60kmで同じ道を往復した。往復の平均速度は何km/hか。
A. 36km/h B. 40km/h C. 45km/h D. 48km/h
片道を60km(30と60の最小公倍数)と仮置き。往路 = 60/30 = 2時間、復路 = 60/60 = 1時間。全距離 = 120km、全時間 = 3時間。平均速度 = 120/3 = 40km/h。45km/hは「(30+60)/2」のひっかけ選択肢です。
5問中3問以上正解できたなら、基礎力は十分にあります。あとは同じパターンの問題を繰り返し解いて、反射的に手が動くレベルまで持っていきましょう。速さの問題は「手順の自動化」ができれば、本番で1分以内に解けるようになりますよ。あなたなら大丈夫です!
速さの問題に限らず、非言語全体の実力を確認したいなら、練習問題に挑戦してみてください。解説つきなので、間違えた問題もしっかり復習できますよ。
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